葡萄唐草文

好きなゲーム、アニメ、漫画について語ってます。

【神ゲー】クロノ・トリガー 感想

 神ゲー愛好家にとっての登竜門。このゲームの存在なくして神ゲーは語れない!伝説として名高い『クロノ・トリガー』をクリアいたしました。

 『FF』の坂口、『DQ』の堀井、そして鳥山明が手を組むというクロスギルドもびっくりなドリームプロジェクトによって作られた本作。これが神ゲーでなければ何を神ゲーと言う!

 今回はプレイ日記の形式でいこうかな、と思ってはいました。初見プレイ時の情動や衝動をキーボードに叩きつけることは絶対面白い。ただ時間がよりかかってしまうし、写真もいちいち撮らなきゃいけないしで、結局いつものクリア後に記憶を掘り起こしながら書いたまとめ記事でございます。スクショ機能があるSwitchのゲームでならやってみてもいいかも?

 

 

すっげぇヌルヌル動くぞ!

 まず一番に度肝を抜かれた部分です。ムービーではまじで普通のアニメのようにキャラが動く。毛ほども作画崩壊していない。主人公クロノは『DQ』を無口主人公タイプですが、ムービーではとても生き生きとしていたのがかなり印象的でした。

 そしてドット絵の動きも末恐ろしい。戦闘アニメーションの完成度は言わずもがな、地上マップのキャラ達もとにかく表情豊富。笑う、悲しむ、驚くといった感情表現も完璧なんです。ドラクエを優に超えている。

DQ』と『FE』の良いとこ取りな戦闘

 私は『FF』を遊んだことがありません(家にあったFF5の攻略本をひたすら読んでいたので魔法やボスは少し知っている)。そんな根っからのドラクエ育ちの私は、FFのリアルタイムで進行する戦闘が少々ハードル高ぇと思っています。逆裁でじっくり考えることに慣れてしまい、ロンパの学級裁判に苦戦したように、戦闘とは熟考するものだという考えが当たり前になっています。

 今作の戦闘は『FF』寄りではあるのですが…「ウェイトモード」というまさに私のようなプレイヤーを見越しているような補助機能があるんです。それは「技」や「アイテム」欄を選択しているときは時間が流れない、というユースフルなもの。これのおかげでボス戦で「最大の敵はシステム」という事態に陥ることもなく、お気楽に『FF』の戦闘を体験することができました。

 ドラクエの戦闘に欠点があるとすれば、それは単調気味という点です。今作は戦闘画面に移行するというよりか、マップ上の地形がそのまま戦闘の舞台になるので、例え同じダンジョンでも戦闘ごとに違った感覚を味わうことができるんです。飽きねぇー。

 総じて、戦闘に関してはこれ以上ない出来だというのが私の感想です。なんやかんやゲームで最重視している点は戦闘なので、これには高評価の嵐を巻き起こさざるを得ない。

時空を交えたシナリオ

 このゲームは「過去改変」が大きな要素の一つです。「中世では強欲な家庭に無償で施しをすると感激して、その子孫は現代では無欲な人格者に変わっている」「事故で足を失った母親を救うために、成長したキャラが過去に戻って事故を防ぐ。その結果、母親は歩けるようになる*1」といった具合に、本編を進めるために、または仲間の悲しい過去を変えるために過去と未来を行き来する物語は、ただ言われるがままキャラを動かすだけにとどまらずプレイヤーに頭を使わせる仕上がりになっていて、新感覚でした。

 ちなみにタイムパラドックスに関しては殆ど触れてこないので、矛盾がどうのこうのと気を揉むのは意味ないです(笑)

敵キャラをもう少し丁寧に

 アザーラのような見事な散り際で敵ながらも深い印象を与えるキャラもいますが、終盤に出てくるダルトンジールに関しては、倒しはしたんだろうけどなんか釈然としない、という感想です。

 ダルトンは今作で初となる負けイベの敵であり、プレイヤーは何としてでもぶっ倒したいと思ったはずです。しかし、再戦するにつれて…ここに書くのさえアホらしい間抜けな言動を繰り返していき、なんか気勢を削がれてしまいました。それでいて幾度も主人公サイドを邪魔する人物なので、打倒心だけは募っていくんです。

 しかし、ギャグキャラである以上、偽大臣のように倒して胸スカで終わる訳はなく…馬鹿みたいなことをして勝手に退場(しかも、死んだような描写はない)という、決着もつけられずモヤモヤしたままストーリーが進行してしまいます。ギャグ全振りなら良かったんだよ、ただこいつは割とウザいことを繰り返してきたからこの手でブチ殺さないと気が済まないというのに…。

 

 もっと酷いのはジールです。滅びを呼ぶ存在ラヴォスに魅了され、家族の言葉にも耳を貸さないまま不老不死を望む邪悪な人間へとなってしまいます。

 心優しい娘であるサラを無理やり酷使させ続け、良識人の三賢者やサラの弟ジャキを時の彼方へ左遷する暴挙を続け、ふつふつとプレイヤーのヘイトは高まっていきます。

 『火の鳥』の卑弥呼を彷彿とさせる”悪”ですが、なんと卑弥呼のような因果応報な末路が描かれることはありません。最終的にラヴォスと同化?した形態を倒すと、断末魔も懺悔の言葉も命乞いもなく無言でフェードアウトしていきます。最早死んだのかすらわからないレベル。ヘイト管理がお世辞にも上手いとは言えないですねぇ。

 ・娘のサラ、息子のジャキにも劣る魔力

 ・昔は心優しい人間だった

 ・苛め抜かれてもなおサラは母を想っていた

 こんだけ要素がばらまかれていたんだから、嫉妬心からラヴォスに手を出した、最期に今までの行いを償い家族を想って逝く、という小話を入れる余地はあったんじゃないかなぁ。このゲームはマルチエンドなので、ほかのエンドでこういう展開があるのかもしれませんが。

終盤のサブイベントで気になった点

 これはプレイ当時のツイートです。こんなプレイヤーなどお見通しなのか、終盤は仲間一人一人に焦点を置いたサブイベントが用意されていて、キャラの魅力を追体験することができます。サモンナイトにはこれができなかった。

 ボリューム抜群のマールから、クロノ・トリガーで最も有名ともいえる”あの”ルッカイベなど、どれも面白いのですが、「魔王」のイベントに個人的に気になるところがありました。

 

 魔王イベントは、中世時代に手下だった魔王三大将軍のことが気になった魔王が、逃げ延びたビネガーの拠点へ行くというもの。

 この時点でなんか違和感が。家来の目的は人間界制圧ですが、魔王の最終目的はラヴォス討伐。つまり魔王は手下を体よく利用していたという裏切り者です。そんな彼が何故いまさら手下のことが気になるのだろう…。

 ビネガーの館で待つ将軍たちは剣を向けます。自身を慕っていたマヨネーからも罵倒され、戦闘が始まります。

 一体どんなエピソードが始まるのかと思いきや、なんと将軍たちを倒すだけで終わりというあまりにも拍子抜けな内容。魔王はまじで一切喋らないので、まじで何しに行ったのか理解不能で、存在意義が不明すぎるイベントのように感じました。

各キャラへの所感

 主人公

シャイニング。相手は死ぬ。

 悟空ではありません。クロノです。無口型主人公だけど、戦闘後のガッツポーズやシルバードを見た際のワクワクっぷりを見るに熱血タイプなのでしょう。

 「主人公が死ぬ作品」でクロノ・トリガーの名前が挙がっているのを見たことはあるのですが、まさかああいう形だとは。ネタバレを受けたようで受けてなかった。

 さすが主人公、戦闘では物理も魔法も蘇生もこなせる超万能キャラとして活躍します。仲間と連携するもよし、一人でガンガン攻めるもよし。雷属性ではなく天属性です。

 

 マール

全体魔法も覚えてください

 クロノたちが暮らす国の王女でありメインヒロイン。ルッカと同じく魔法タイプですが、彼女と違って回復もできるので、パーティには必須のキャラ…とはならなかった。

 回復力はすさまじいものがあるけど、単体効果のものしか覚えない。連携技で全体回復を使うくらいなら一人で全体回復が可能なカエルやロボを起用する。

 攻撃魔法も、いわゆるメラゾーマ枠であるアイスガ止まりで火力が出ない。主人公やルッカ、魔王はメラガイアー枠まで覚えるのに。仲間の中では一番使いにくいキャラかなぁ…。

 

 ルッカ

大器晩成型幼なじみ

 クロノの幼なじみで、クロノより二つ年上の眼鏡っ娘。発明の天才であり、彼女の作品が旅のきっかけです。

 魔法が彼女の真骨頂ですが、序盤はMPが惜しいため回復のマール、物理のロボで編成を組む場合がほとんどです。しかし、MP軽減装備を入手し、最強火炎魔法フレアを覚えると、雑魚戦でもボス戦でも大活躍の超優秀なアタッカーと化します。

 筆者が一番好きなキャラでもあります。天才であり、自分の能力に絶対の自信を持つお転婆ツンデレ。しかし、科学の道に進んだ理由は「自身が機械に疎かったせいで母が足を失うことになったため、二度とそのような惨劇を繰り返さないように」というとてつもなくシビアなもの。彼女のサブイベントでは母を救うことが可能だけど、この動機を尊重したプレイヤーは二周目ではあえて救わないんだとか。

 幼なじみのクロノは大事に思っており、クロノが刑務所に収監された際は衛兵を殴り倒したり発砲したりして助けに向かったり、クロノが蘇生した際は抱きついて泣きじゃくったりもする。グハァ。

 普段はオホホ笑いがよく似合う天才発明家だが、実は壮絶な過去を持っていたり仲間重いの一面も見せたりする、ギャップ萌えが服着て歩いてるようなキャラクター。マジで好き。

 

 ロボ

ドットの動きが可愛い

 世界が滅んだ後の未来で生まれ、故障している状態でクロノたちと出会う。ロボの目的は人間の抹殺だが、クロノたちと関わって情が芽生えたロボは同じ工場で生産されたロボットたちと決別することとなる。

 鈍足物理アタッカーといったところか。全体回復がなければエイラの下位互換だったかもしれない。

 工場の仲間からリンチ、兄妹的存在を自らの手で鎮める、母をこの手で破壊する、400年間砂漠地帯を耕す、など色々とんでもないことを繰り返している苦労ロボ。

 

 カエル

世界一かっこいいカエル

 序盤から中盤にかけてのキーマン。魔王(と、部下のビネガー)によって相棒のサイラスを殺され、自身もカエルの姿にされてしまった本名グレンが妥当魔王に向けてクロノたちと共に旅をする、というのが前半のシナリオ。

 肝のステータスである素早さも高く、優秀な専用武器に専用アクセ、全体回復も攻撃魔法も可能な万能カエル。終盤もルッカとの連携技などで高火力を出せるので存在感がなくなることはない。クロノが死んだときはカエルを先頭に置いていたので、私の中では準主人公という立ち位置。

 

 エイラ

ずっと強い

 原始人であり、運動性能は半端じゃない。初めて仲間になったとき、その火力の高さに驚いたことでしょう。しかも「お助けキャラとしての強さ」ではなく終始ほかとは一線を画す攻撃力。そして「色仕掛け」というスキルは敵から確率でアイテムを頂戴するという優れもの。特定のボスから強奪することでのみ入手可能なアイテムもあるとのこと。終始出ずっぱりになること請け合いの強キャラです。

 

 魔王(ジャキ)

黒い風が泣いてる…

 表ボス、というよりかラスボスのカモフラージュ的ポジション。ラヴォスを呼び出して世界征服、ではなくラヴォスを滅ぼすために呼び出したがっていたという真実。

 彼は古代の人間であり、母であるジールがラヴォスの力に取り憑かれ、反抗した三賢者と共に左遷されてしまいました。ジャキが飛ばされた先は中世であり、そこでビネガーなどを従えつつラヴォスを呼び出す機会を待ち望んでいたのです。

 辛い境遇かつ、彼の過去改変は中々難しいね。正規ルートクリア後も姉であるサラの行方は分からずじまい。なぁ、別エンドでは死んだか生きてるかぐらい判明するんだろうな…?

 終盤、仲間にするか倒すか選択できるのには驚きました。クロノトリガーの自由性を高める要因の一つですね。戦闘力もやはり魔王を名乗るだけあり高い。全属性の魔法を使えるうえに物理火力も十分で即死魔法まで所持。

 仲間になる高性能魔王…。PS版ドラクエ4クロノトリガーの影響を受けたことは言うまでもないですね(笑)

まとめ

 正直、プレイ当初は「発売当時の基準だと神ゲーだったんだろうけど、さすがに30年弱も昔のゲームは今じゃどうなんだろ」と考えてました。

 なんとも恐れ多いことを考えてたなぁ、と今では反省しています。現代基準でもずば抜けた完成度であり、きっと何年たっても神ゲーであり続けることでしょう。もはやゲームそのものが時空を超えている。

 まぁ、キャラデザは鳥山節がガッツリだし、随所で挟まれるギャグが寒いって感じる人もいるだろうし、多少は人を選ぶ作品だと思うと同時に全方面に勧めたい作品ではないです。しかし、自らこのゲームを手に取った人は間違いなくゲームクリアまで楽しんでプレイできることでしょう。そして、そういう人たちとこのゲームのすばらしさを分かち合えれば十分だと思っているのです。

 

“平成のゲーム 最高の1本”7100人以上が選んだ1~10位を発表! ハンカチ必須の思い出コメントも厳選して紹介 | ゲーム・エンタメ最新情報のファミ通.com (famitsu.com)

 

 ちなみに、今作はファミ通企画の「平成最高のゲーム」で見事1位を獲得しています。2位のブレワイ、3位のニーアオートマタといった最近のゲームを超えて1位に輝いているところからも『クロノ・トリガー』の人気が分かります。

 

 2位と3位のゲームも過去にプレイ済みです。気になる方は下記リンクから。grapelife.hatenablog.com

 

grapelife.hatenablog.com

 

*1:伝説の「スカートのすそが挟まっちゃったわ」イベントです

世界樹の迷宮4をクリアした。なおクリア後

 

 まーた新シリーズに手を出してしまいました。3dsのeショップが終了するということで開催された閉店セールにて、3500円のところをなんと1000円で売られていた『世界樹の迷宮4』は、世界樹シリーズでも初心者向けと聞いたので迷わずカゴに放り込んだ次第です。

 あのアトラスが開発したというのもあり難易度はライトゲーマーにはかなり手強いものでしたが、なんとかラスボスを伐採倒してきたので、このゲームをクリアした感想を記事にしていきます。

 

 

 

パーティ構築が面白い!

 職業はスナイパーやメディック、中にはナイトシーカーやルーンマスターといった変わった職業もあり、ゲーム開始と同時に5人をパーティに編成させます。このシステムは「世界樹の迷宮」が影響を受けたとされる「ウィザードリィ」とほぼ同じですが、当然ウィザードリィなんて古のゲームをやったことがない私にとってはかなり新鮮で楽しいシステムでした。

 その気になれば魔法少女のパーティにも、弓兵だけのパーティにも出来る自由度には舌を巻きます。

 

 しかし、最も素晴らしい点は「1クラスにつき4種類のキャラグラフィックから好きなものを選ぶ」 これに尽きます。キャラデザ担当者はラノベ出身のイラストレーターであり、女の子デザインは可愛いのだらけ。自分好みの娘たちで固めたパーティであれば、どれだけ冒険が苦難に満ちていようが乗り越えられることでしょう。

 

 ちなみに私は、最初の五人は敢えて一番”ない”と思ったグラをそれぞれ選びました。このゲームは一定レベルに育った冒険者を引退させることで一回り強くなった冒険者を作ることが出来ると知り、どうせ別れることになる捨て駒は愛着が湧かないようにして、本命キャラは裏ボス打倒に向けた二代目パーティで採用しようという算段でした

 

やりがい=FOE

 迷宮内を闊歩する強大な敵のことであり、ランダムエンカウント制の中でこれだけシンボルエンカウント制である。動く障害物のようなもので、こいつらを上手くかいくぐっていくことが迷宮踏破の条件でもあります。

 

 当然その迷宮の適正レベル程度じゃ手も足も出ないほど強いですが、弱点や攻撃パターンを把握し、ガチガチに対策すれば意外に勝てることも。素材も経験値も美味しいので、挑む価値は十分にあるし、勝てた際の達成感は何にも代え難いです。

 

 歩行パターンを把握しきれなかったり、うっかりミスで遭遇して全滅させられて苛立ちが募っても、レベルが十分上がった頃にふと昔の迷宮に戻ってかつて辛酸を嘗めさせられたFOEフルボッコにできます。とても楽しいゲームです。

 

NPCが良い

 宿屋の女将、ギルド長、クエストカウンターのお姉さん、工房のお嬢ちゃん(可愛い)など様々なNPCが存在する中、私が特にお気に入りのキャラがワールウィンドというおっさん。初めての迷宮で右も左も分からないプレイヤーに、このゲームの根幹ともいえるマッピングについて優しく教えてくれるキャラクター。しかし、親切すぎたり有能すぎたり知りたがりな一面もあったりと、裏に何かあるのは間違いないと思わせるような立ち振る舞いで、プレイヤーは不信感を抱きながらゲームを進めていくことでしょう。

 やはり存在した裏の顔、それは帝国騎士という普段の彼のラフな格好からは想像できないほどの位でした。

彼には忠誠を誓う皇子がいて、彼の行動は全て皇子の計画に基づいたものだったそうな。すべてのパーツが揃ったら、彼は主人公サイドを裏切り帝国へと帰還してしまいました。

 正体を隠していたことより、冒険者スタイルのワールウィンドが割と気に入っていた私は騎士スタイルの彼に大きなショックを受けました。。あの飄々としていたワールウィンドはどこに(´;ω;`)

 彼とは最後まで分かり合えないまま死に別れるのかな~という予感もしましたが、どうやらこのゲームは「誰も不幸にならない」を目指しているようで、ちゃんと和解(?)して、皇子のしていることはやはり間違ってるから一緒に皇子を救おう!という王道の流れに。

 そして無事にラスボスも倒し、皇子も救えてハッピーエンドを迎えます。エンドロールでは、再び冒険者としてひよっこ共に指導をするワールウィンドの姿が…!! 私はこのシーンで泣きそうになりました。

 

クリア後、全てのやる気がなくなる

 前述したように表ボスまでのパーティは名前も含め適当に作り、クリア後は本命キャラだけ、そして攻略情報も解禁してスキルやサブクラスも凝りに凝ったものを選んでいこうと意気込んでいました。

 結局私は表ボスを倒してから一切このゲームを遊んでいません。ある壊れスキルの存在と、どうかしているとしか思えないシステムを知ってしまったからです。

 

 あるスキルの詳細は省きますが、簡単に言うと”それ”は通常攻撃をするだけでレベルに関係なく殆どの敵やボスが解けていくという、今までの苦労は何だったのかと思わざるを得ないもの。

 もう一つ、最大の問題であるシステムとは、QRコードで好きな冒険者を召喚できるというもの。このゲームは自分のとこの冒険者を一人、QRコード化してそれを他機種で読み取れば他機種でその冒険者がノーリスクで使えるという便利すぎるシステムがあるのです。しかも、しかも、クリア後はレベル制限がなし。

 

 ここまでの話をまとめると「壊れスキルを持ったレベルMAXの冒険者QRコードをネットで拾って読み取る」だけで裏ボス以外は完全なヌルゲーと化してしまうらしいんです。シビアな難易度とはなんだったんだよ…。

 「それらを縛ればいい話じゃん」って言うのは簡単だよ? でもちょっとの手間で全ダンジョンが簡単になる方法を知った後で、クリア前みたいに敵の弱点探って、死んで覚えるを繰り返して、地道にお金を稼いで装備を強くしていって…なんて今更出来ると思うか?

 そうまでして正攻法にこだわろうとは思わないし、かといって人の力だけ借りたパーティで楽ちんに攻略もしたくない。「じゃあやめよう」ってなりますよそりゃ。私には山ほどの積みゲー積読があるんだ。

 

まとめ

 終盤に差し掛かるにつれてゲームを理解していき、楽しさが分かっていくゲーム。本来はやり込み要素も盛りだくさんで十分な良ゲーになるはずだったのに、自由度を高めすぎた結果クリア後の楽しみが完全に失せてしまい、個人的には残念な思い出が残るゲームになってしまいました。

 QRコード冒険者召喚は面白いとは思うけど、クリア後でもレベル制限は必要だし、パーティに編成できる人数に縛りをつけないと正直者が馬鹿を見るだけですね。お手軽無敵艦隊が作れると知った今、ゲーム開始から夢見ていたお気に入り女の子パーティでの冒険は文字通り夢物語でしたとさ。

 QRコード冒険者で自軍をレベラゲして裏ボスに挑むのも考えたけど、ただの借り物に頼って長時間作業するのも馬鹿らしい。はぁ。

【神ゲー】ニーア オートマタをクリアしたから好き勝手語り尽くす

 

 夏休み。それは神ゲーに生活を支配されても問題ない期間。学生生活も15年目、もう当たり前のものとして染みついている長期休暇が社会人になると存在しないだなんて考えたくねぇやい。

 

 人生であと二回しか残されていない夏休みの前半は、超有名タイトル「ニーアオートマタ」をプレイしていました。

 

 神ゲーを味わい尽くすには、前作「ニーアレプリカント」を先にやるべきかと思いましたが、難易度やストーリーなどあらゆる方面で新規層に配慮がされている*1らしく、ならば一見さんとしてやってみようと思ったのだ。

 

 バチクソに面白かったです。自分の語彙力ではこのゲームの良さを100%有り余ることなく伝えるのは不可能なので、記事にすることすら躊躇いましたが、何も発信しないよりはマシだろの精神で今回も思ったことをネタバレ配慮0で書きなぐっていこうと思いまする。

 

 

 

 

周回←大嘘

 本編をクリアした後、ゲーム内で「周回プレイをすることでストーリーに変化が見られます」という通達が。

 

 複数のENDが在ることは知っていたので、それらを回収できるよってことなのかと思っていましたが…3周目に入ると何やら様子がおかしくなります。

 

 そう、1、2周目とは全く異なる物語が始まったのです。正確には1、2周目の続きが。どこが周回だ!バリバリ本編じゃねぇか!

 

 「3周目」やら「周回」やら言ってますが、三周目までやらないとストーリーが完結しないので、三周目という表記は正直偽称。やり込みとかではなく義務だと考えた方がいいですね。

 マリカ7のレインボーロードのようなもので、チェックポイントが三つ設けられていて、全て通ることで「1周」が終わると考えてもらえれば…(伝わりにくい?)

 

 

 

取っつきやすいゲーム性

 プレステのアクションRPGって操作が難しい、敵が強い、とハードルが高そうな先入観があり、ニーアを始める時もそこんとこは覚悟していました。

 

 しかし、標準難易度でもボタン連打で敵は倒せるし、被弾こそあれど回復アイテムは潤沢に手に入るなど、思ってたよか親切なゲームでした。剣、槍、大剣、格闘と攻撃モーションもそれぞれ見ごたえアリ、敵をなぎ倒していく爽快感もアリと、ニーアはストーリーしか興味がなかったんですがノーマークだったアクション面もめちゃくちゃ良かったですね。

 

 

 

「ここすき」だらけなストーリー

 確かに鬱で気分が沈むイベントだらけではあるけど、真エンドまでたどり着いて待つものはこれ以上ないほどの充足感。特にハピエン厨というわけではありませんが、救いのある結末を見ると嬉しくなるのは当然の心理。

 退廃的なフィールドに寂しげなBGM。しかし人々(?)との交流は意外とコミカルなものが多く、心が温まるクエストも複数用意されています。が、三周目でそれら全ては音を立てて崩れ去る。とにかくプレイヤーの精神を追い込んで追い込んで追い込んで…我々がクリアするかヨコオの邪心が勝るかの根比べみたいなところはあります。

 そしてここからは、特に好きな場面を画像有りで語っていこうかなと思います。もうブログじゃなくてただの雑記帳ね(今更)

 

貴女と共に戦えて光栄でした

 

 どう見てもクライマックスですが、これは他のゲームで言うとプロローグの場面に当たりますw とんでもねえゲームだ

 

 まだ操作に不慣れでありつつも、必死に巨大な敵と戦い続け、パートナーの命がけの献身もあり撃破に成功します。そこで待つものは帰還命令ではなく敵騎兵三機の増援。

 

 開幕から絶望を与えてくる展開は、プレイヤーに「中々上手くはいかない世界」であることを諭しているかのよう。並大抵のゲームにこんなハードな最序盤は用意されていないでしょうねぇ。

 

 

そうだ……その感情、憎悪だ!

 

 さらわれた9Sにひどいことをするアダムに、2Bは作中で初めて激昂します。それに呼応するように、冷静だったアダムも激情を露わにし、「感情を持つことを禁止されている」アンドロイドと「感情を持たない」機械生命体は激しくぶつかり合うこのシーンはかなり痺れる名シーンだと思います。BGMの入りも最高で鳥肌立ちまくりです。

 

 

機械に家族なんかできませんよ~

 

 意気揚々と二周目を始めたプレイヤーに衝撃を与えるこの場面。何故か機械生命体を操作することになり、しかも言葉にするのは「ニイチャン」

 

 さっき倒したばっかのイヴと関連性が!?ていうか二周目って完全新規ストーリーなの!?ていうか敵のはずなのに悲しくなってくる…等々頭が混乱してきたところに入る9Sの嘲笑じみたこのセリフ。

 

 機械生命体への侮蔑、もしくは「家族は出来ない」はアンドロイドにも当てはまるということを理解した上の諦観が込められた発言か。どちらにせよこの発言は9Sの良き上司であった21Oへの素敵なブーメランとして機能することになるのでした…。

 

 

A2ッッウウウゥッッ!!!!

 

 勝利目前だったはずなのに大ピンチとなってしまったヨルハ部隊。隊員はほぼ全滅で2Bも論理ウイルスに汚染され、立っているのがやっとな状態に。

 

 ウイルス汚染されたヨルハ機体からの凶刃に倒れるかと思った2Bを救ってくれたのは裏切り者として手配されていたA2。2BはそんなA2に最後の希望を託し、自身の記憶を剣に込めA2に渡します。そしてA2はもはや末期であった2Bを刺し殺す。バックアップを取っていたバンカーは壊滅したため、これが2Bの最期となったのです。


 その瞬間を目撃してしまった9Sは、2Bの死に絶望。そしてA2への憎悪に我を忘れ、遮二無二向かっていくのでした…。

 

 三周目の在り方や9Sがこれから向かう末路が何となく見える、とにかく衝撃的な場面として強く記憶に残っています。この後もA2は決して9Sに弁明しようとしないのは、9Sに復讐心を与えて生きる意味を失わせないようにしていたのか、なんて考察もしちゃったりね。

 

 

A2とポッド042の漫才

 

 機械的な発言だらけの中、たまにクスッと笑えるようなセリフが魅力のポッド042。A2に随行支援するようになってからよりコメディになり、三周目序盤のA2との会話は爆笑必至。A2が意外と「硬くない」性格だと判明したり、ガンガン煽ってくるポッド042など二機の会話は三周目最大の癒しです。

 

 

愚行こそ限りない模倣

 機械生命体の統率をしていた赤い少女(N2、正式名称はターミナルだが赤い少女と今後も表記)は、お互い人類のように振舞う点で似ているがネットワークで繋がっている機械生命体がアンドロイドよりも圧倒的に優れていると発言。

 

 まともに戦っても勝てないため、ポッド042はあえて敵を撃破せずに自我を大量に形成させることを提案。それでどうなるのかというと…複数でありつつも一つであったはずの概念人格が、複数の自我を持ったことで意見の相違が発生

 

 「A2を淘汰圧として生存させることで、障壁を乗り越え更なる高みを目指す」派閥と「危険分子は早急な排除」派閥で対立し、赤い少女は内紛を起こしました。

 敵を前にして味方同士で潰し合う様子はプレイヤー視点から見ても実に滑稽。そんな赤い少女をあざ笑った「まるで、人類みたいだな…」という皮肉は、ニーアオートマタ1の名言だと個人的に思っています

 どれだけ完璧でも人類とは程遠かった存在が、仲間割れという無生産で無価値な行動に走ったことで初めて人類に近づけたというアイロニカルな結末。同じコアを所有しながらも争い続けていたヨルハと機械生命体の構図にも似たものを感じてしまいますね。

 

 

ゲームに立ち向かう真エンド

 CエンドとDエンド。どちらも大団円とは言い難い結末であり、プレイヤーのメンタルはもうボロボロ。しかし、開発がこういうストーリーを作ったんだからもうどうしようもないのです。プレイヤーは無慈悲に流れるエンドロールを虚ろな目で見つめるだけ。

 

 ただ、プレイヤーの他にもこの結末に納得できない存在がいました。それがポッド042でした

 

 ヨルハと機械生命体の争いも、いずれヨルハが機械生命体によってウイルス攻撃されることも、最終的にはヨルハ関連の情報は地球上から全て抹消されることも仕組まれたものでした。そんな「ヨルハ計画」(通称:ヨルハ部隊使い捨て作戦)監視者こそがポッドであり、ポッド042と9Sの随行支援担当のポッド153はヨルハ計画の最終段階である情報削除へ移行しようとしていました。

 しかし、長いヨルハ機体への随行で情が湧いたポッドは最後の最後でヨルハ計画へ反旗を翻します。計画とは異なり2Bらの情報をサルベージし、復活を遂げようとします。

 

 ポッドと同じく「バッドエンドであってほしくない」「この結末を変えたい」という思いを抱いたプレイヤーはそのまま最終ルートのエンドロールへと突入します。その内容とは、エンドロールの破壊結末を認めないということは、ゲーム制作に関わった人間すべてへの挑戦でもあるのです

 超密度の弾幕に永遠かと思うほどに長いエンディングに幾度も挫けそうになるが、世界中の仲間の助けもあり(文字通りの意味です)エンディングの破壊に成功。2B達は同じ個体として復活を果たしたのです…。

 

 

終わりに

 あー、もう書いてるだけで泣きそう(T_T) とにかくアクションはやりやすくて爽快で、ストーリーは暗いだけじゃなくてちゃんとアガる場面もあって、キャラクターに感情移入できて、深いゲームでした。合間にサクッとやるスタイルだとストーリーを十分に堪能できないだろうから、是非とも時間があるときにどっぷり浸かってほしいですね!!

*1:「ニーア2」というタイトルではないのも初見が入りやすいように

鬱漫画と思ってた『ミスミソウ』が鬱漫画だった。

 

 温泉に入った後のマンガコーナーにて。当初は『うしおととら』を読むつもりが、『ミスミソウ』が視界に入り即座にこちらを選択。鬱作品の話題で毎回その名が挙がり、鬱漫画界の征夷大将軍と呼ばれる(私が呼んでるだけ)この漫画は、まさに湯上りにはうってつけと言えるでしょう!

 

 予想してた通り、最悪が最悪を生み続ける悪夢のような漫画でした。サウナでデトックスした後だっていうのに、これ以上ないほど毒物を吸収してしまったよ。

 

 ただ、殺し合いは好きなジャンルなので、決して報われない展開に辟易としながらも中々に楽しめたと思います。今回はこの絶望の漫画『ミスミソウ』の感想をネタバレ込みで語っていきますぅ。

 

 

 

 

 

 

 

いじめの復讐劇LV100

 いじめられていた生徒が、加害者グループに反撃していく──というストーリーは最早ネット広告でワンパターン化していますね。

 

 が、この漫画はそんな代物とは次元が違います。家族が皆殺しにされます。主人公の野咲春花は加害者生徒に復讐として殺戮を始めます。この漫画を読むということは、ひたすら中学生同士が殺し合う様を見続けるということです。

 

 面白いのは、野咲春花の家族が殺されたのは単にいじめが発展した結果、という訳ではないという点ですね。他にも、ただのいじめ復讐とは違う要素に着目していきたいと思います。

 

 

あの町はミサイルで滅菌処理した方がいい

まともな奴と狂人、どっちが多いと思う?

 みんな頭おかしい。生徒らだけじゃなくて、その家族もほぼ全部。というか家庭環境のせいでおかしくなってる子もいるので、生徒だけが悪いわけではないというのがまたんとも。

 

 いじめグループの奴ら全員が真性の狂人だったら、読者はもっと胸がスッとしていたことでしょう。どんなクズに見える奴らの中にも、今際の際には家族を想い涙を流す子がいるもんだからスカッとはしない。

 

 一つ言えることは、あの中学校はもちろんだし生徒の家族が住まう一帯は滅んだ方が良いということです(笑) ラクーンシティよろしく核ミサイルでも撃ち込んでしまえ!

 

特にやばいと思った奴ら

南 京子

 主人公らのクラスの担任。いじめは当然見て見ぬふりだし、野咲春花の家族が焼き殺されようが、生徒が次々と復讐に遭おうが知ったこっちゃねぇという究極の事なかれ主義者。

 

 そんなクズがなんで教師やってるのかというと、いじめ抜かれた中学時代の過去を塗り替えかったから。だから彼女の目的は生徒と同じ「卒業」であり、生徒に対しても指導対象ではなく共に卒業する仲間である友達と見立てていた。

 

 教師の本分のかけらもなく、自分も被害者だったのに同じいじめに遭う野咲春花に対して微塵もシンパシーを感じないなど、過去を考慮しても一切の同情が出来ない人間です。こいつの末路は除雪車による全身ミンチです。ヘビーレインに出れる素質ある。

 

真宮 裕明

 間違いなく作中で最もイカレた奴、というか死んでザマミロと思えた奴かな。家庭環境に問題がある描写がないのに、小動物を快楽目的で殺しまくる残忍な人間です。カラスの死骸を机に詰め込むのは頭おかしいとしか言いようがない。タコにナイフ突き立てただけのカルマくんが可愛く見えます。

池川 努

 野咲春花に好意を抱くも、相場晄と仲良く話す彼女を見て、手に入らないなら自らの手で壊してやるーという思考に至る。でも現実にこういう奴いそうだよなぁ…。

 

 

相場晄という男

 クラスで唯一野咲春花の味方をするイケメンな男の子。彼の存在は苛烈ないじめに遭う野咲春花の大きな支えになっていて、狂人だらけの世界で読者の癒しにもなっていました。作中では異端すぎるほど善人である彼がどんな結末を迎えるか、誰もが気になっていたことでしょう。

 

 結論、こいつも狂人でした。けど事情はあるタイプです。父親はDV男で母親は依存気質という磁石のS極とM極…違ったS極とN極の如く引き合うのが当然と言わんばかりの組み合わせでした。我慢できなくなった晄は父親をカッターで切りつけます。そして父親は別の女の元へ行きました。

 

 母を救ったつもりだったのに、そんな母からは仲を引き裂いた奴だと罵られ、激昂した晄は母親を殴りつけます。狂暴化した晄に母親は許しを請き始めました。

 

 ここまでなら普通なのに、暴力をふるったことで晄は元両親の間で成り立っていた関係を理解してしまい、元父親と同じく母親に愛情と評して暴行を加えるようになってしまいます。蛙の子は蛙とはよく言ったものであり、晄の本性は過度な暴力性と異常なまでの偏執性だったのです。

 

 野咲春花とキスまで交わし、関係の進展が止まりませんが、ヒートアップした晄は春花と同棲の未来まで考え始めます。一方の春花は、祖父と妹と三人で暮らすつもりなので食い違いが発生。それに晄はキレてしまい、手始めに自分に反対した祖母をボコし、「春花は祖父のせいで同棲が出来ない」と勝手に思い込み春花祖父を病院送りにしてしまいます。もう野咲家は厄除け大師を訪れた方がいい。

 

 ドアホ、だと思いました。少しでも自制が効けば将来的に春花とゴールインできたはずなのに、次々とボロを出していくのがもったいない。アンガーマネジメントを少しでも学んでいれば良かったのにね…。

 

 

佐山流美という女

 春花が転校する前の旧いじめられっ子。醜女で挙動がキモい。春花が不登校を決めてから再びターゲットになる。

 

 小黒妙子に憧れており、彼女への執着を見せるが妙子からは寧ろ非常に疎まれている。再びいじめられるようになった原因の春花を憎むようになり、妙子から好かれるためにという理由で野咲家への放火を思いつくやべー奴。

 

 妙子が嫌う春花の家族を殺したんだから褒められるはず…と思いきや後述しますがそんな訳はなく、依然して気味悪がられます。微塵も可哀想ではないけどね。

 

 春花の復讐への恐怖に気が触れ、やられる前にやることに決め、その勢いで今までの仕打ちの復讐で妙子に襲いかかり、死闘の末に辛勝します。

 

 こういう人間を見てると「いじめられる側にも問題がある」というのも間違いじゃないんかなぁとすら思いますな。全編通して自分勝手、一度も自分に非があるかを疑わないゴミカス。こいつについて考えることすら不愉快なんでこの辺で締めます。

 

 

小黒妙子という女

 いじめグループのボスにしてクラスのトップ。誰もが彼女こそ元凶で最終的に春花は妙子と衝突するものだと思っていたことでしょう。が、彼女の一面が見えてくるにつれて初期に抱いたイメージは跡形もなくなったことでしょう。

 

 妙子は春花に好意を寄せていました。人と慣れ合わず、群がる生徒も鬱陶しく感じていた妙子が心を開く友達こそ春花だったのです。転校した春花に初めて話しかけたのは妙子で、東京に出て美容師になる夢を唯一打ち明けたのも春花に対してでした。

 

 そんな彼女がなぜ春花を”標的”にしたのか。それは晄と親しくなっていく春花が許せなかったからです。自分だけを見てほしかったというのと、前述した晄の本性に気づいていた妙子は、あんな男に傾いていく春花が我慢出来なかったのです。

 

 ここが終盤でハッとさせられるポイントでしてねー! 散々妙子が晄を嫌っていたのは単に春花と仲良しだからという訳ではなかったんですよ。

 

 

 これは完全版上巻のワンシーン。「ああ、妙子は春花には自分だけを見てほしいんだなあ」という読者の考えは当たってはいるのですが、なんともう一つ伏線が仕掛けられてたのですねぇ。

 

 このように、小黒妙子は本来常識的な人間であり、作中で唯一晄の正体を見抜いていたというのも、読了後の読者からの評価を上げている一因でしょう。とにかく意外性の塊である小黒妙子は『ミスミソウ』を単なるネット広告系漫画とは一線を画す作品に仕立て上げているキャラクターだと思います。

 

 でも、佐山流美が言うように「特別な感情を抱いているのに標的にするのはおかしい」のは事実です。様々な要因が重なったとはいえ彼女が放火の元凶という見方も可能なので、当然ながら妙子は「加害者」です。

 

 自身も元凶という自覚はあり、春花に対して言葉に詰まりながら謝罪をした末に和解を果たします。例に漏れず彼女も死んじゃうわけですが、作中では最も報われた人物だと言えるでしょう。

 

 

「誰が悪い」なんてない

 あの根暗女は度々「おまえのせい」という発言をしていましたが、誰か一人の責任でこの惨劇が起きたわけないよね。

 

 小黒妙子がいじめを始めなければ済んだ話かもしれない。

 相場晄がまともなら春花との関係に妙子は何も感じなかったかもしれない。

 佐山流美がイカレてなければ放火は起きなかった。

 クラスメートがいじめに加担しなければ事態は小規模で収まったかもしれない。

 南京子が「教師」なら全員で卒業式を迎えられたかもしれない。

 

 言うなれば「全員のせい」です。連帯責任ではなく、全員漏れなく加害者ってこと。

 

 

感想

 今まで書いてきたことの繰り返しになる部分もありますが…。

 

 中盤まで二番煎じいじめ系漫画に過ぎなかった『ミスミソウ』がどこで化けるのかが気になっていましたが、小黒妙子がその役を担ったと言えるんじゃないでしょうか。グループのトップがああいう立ち位置になるとは本当に予想外でしたね。

 

 みんないなくなる、というオチは破滅的なストーリーにふさわしいラストだと思いました。誰かが無駄に生き残るよりは遥かにスッキリするんじゃないでしょーか?

 

 一番不満なのは、晄が燃える春花パパを写真に収めたことぐらいかなぁ。本性として取り上げられてた「暴力性」と「偏執性」のどれにも当てはまらない奇行。押切よ、あんた晄をサイコパスとして描いてきたんじゃないでしょ?

 

 点数をつけるなら80点。低俗殺戮パーリナイ系で括るのはあまりにも惜しいし勿体ない作品だと思いました。

 

 

 読み返して気づいたこと。春花に見向きもされなかった池川が作ったボウガンが、最終的に春花の手に渡り晄をカメラごと貫いたという…。

 

 

 

違う



 

【ブレワイ】達成率100%にしたというだけの記事

 やってやりました。マップ達成率100%。

 「ゲキムズ全クリ」とか「難易度9.0で全章クリア」みたいな高難度系のやり込みは苦手な筆者ですが、シャイン120枚とかMHの勲章とか、手間さえかければコンプ可能なゲームのやり込みにはつい挑んでしまうのです。

 タダで攻略情報が見れるこの時代に感謝しながら、コログをひたすらに集めていたここ二週間は虚無だったのか、充実していたのか…。

 今回は、中々にしんどかったコログ集めの感想や、これから100%を目指そうとする前途有望な諸君らへ向けたアドバイスを記事にしていきます。

 

感想

 ある時を迎えるまでは楽しかったです。元々マップの作り込みが常軌を逸しているこのゲームは、当然走り回るだけでも楽しいわけであって。崖を登りたいときに雨に悩まされたり、たまたま遭遇したライネルを気分転換に虐殺したり、リーバルトルネードの神っぷりに感動したり、ブレワイを楽しむならコログ集めは必須なのかとすら思ったりもしました。

 「ある時」というのは、コログ全集めを終えた瞬間。というか、自分の中では集め終わった瞬間、ですね。

 

筆者「やったチェック全部埋まった!これで900個集めたはず」

コログのミ「897個」

筆者「あと3個どこやねん…!!!!」

 

 まぁ覚悟はしてました。絶対漏れは起きるだろうと。900個集めた気でいても「お前がそう思うんならそうなんだろう、お前ん中ではな」というメッセージを受けるだろうと。

 そこからは苦行もいいとこ。サイトとゲーム内のマップを唯々見比べる。「いつまで続くのだろう」と同じ様に呟くだけ。

 そんなこんなで3つを見つけても、胸に来るのは解放感ではなく「なんで見逃してたし」という脱力感。特に最後の一つは割と頻繁に訪れていた地所の近辺だったという。灯台下暗しとはよく言ったものです。

 

コログの隠れパターンについて

 石の下

  爆弾で壊れる岩の中や、山頂に多く見られるパターン。簡単。

 

 石並べ

  石がある形で並んでいて、空いている箇所に埋め合わせるように石を置くパターン。どこに置くかというより、並べる用の石を探す方が面倒。

 

 石投げ

  間違いなく最難関。ただ投げ入れるだけでは届かない場合は、アイスメーカーで道を作る必要があったり、ビタロックで飛ばす場合もある。ビタロックの制御の難しさはゴルフの祠で重々分かっていることでしょう。それが、石一個入る程度のわっかの中に入れると来たら如何に鬼畜かが伝わってくると思います。トライする前にセーブして、手持ちの石が尽きたらロードしてやり直すのが楽ですよ。

 

 きらきら

  氷を溶かしたり、木のてっぺんに登ったり、動き回っているやつに追いついたり、その場所ごとにどういったパターンなのかを予想する必要あり。

 

 ブロック合わせ

  近くにあるブロックの形通りに、もう一方も揃えるパターン。ブロックをはめるのが意外と難しく、地味にストレスなコログ。

 

 時限ゴール

  難易度自体は極めて低いが、無能なことに攻略サイトにはゴールの場所(コログが出現する場所)しか書かれていない。このチャレンジを発生させるにはスタート地点に行く必要があるから、ゴール付近を探し回る必要が出てくる。スタートの場所さえ分かれば後は簡単。難しいのは盾サーフィンが必須な箇所ぐらいだろう。

 

 飛び込み

  水上のサークルに飛び込むだけ。飛び込みのモーションである必要はなく、リーバルトルネードからの降下でも可。一番簡単。

 

 射的

  潜んでいる風船を射抜くのと、動き回る複数の風船をやどんぐりを射抜くパターンがある。動き回る風船が特に厄介。必ず通る場所を見極め、待ち伏せるのが確実。どんぐりはビタロックで止めてしまえば余裕。

 

 鉄球を入れる

  木のうろの中に鉄球を入れるだけ。とてもかry

 

これから目指す人に向けて

 ・移動↑↑↑+30分の料理を20個作りましょう。

【ブレスオブザワイルド】ネルドラ・オルドラ・フロドラ(龍)の出現場所と周回方法【ゼルダの伝説ブレスオブザワイルド】 - ゲームウィズ (gamewith.jp)

 この記事を参考にして、フロドラの角を乱獲し、角×1+ゴーゴーハス(茸、スミレ)×4のレシピで完成します。大幅な時短を狙えるので絶対作っときましょうね。

 

 ・クライム装備のセット効果を発動させる

 コログ集めの大半は山登りです。そのため壁ジャンプの頑張りゲージ消費量が大幅に減少するクライムセットは必須。セット効果を発動させるためにちゃんと強化も忘れずにね。

 

 ・雷鳴の兜を入手する

 コログ集めまでやり込む人は、そもそもミニチャレンジなど全部終わらせてる場合がほとんどだと思いますが一応。

 ルージュに話しかけ、ゲルドの街のチャレンジをすべて終わらせると入手が可能。探索中は雷雨に見舞われることも多々あります。その度に金属系の武器を外すのは面倒なので、装備すると雷が無効になるこの装備はあると便利です。

 

 ・古代兵装・弓と古代兵装・矢を用意する

 古代兵装・弓は軌道がほぼ直線なので、射的で使いやすい。フロドラの角集めでも大活躍するのでほぼ必須とまで言えます。弓はガーディアンを瞬殺できるチート武器。探索中にガーディアンと遭遇してもらくちんです。

 

 ・地名埋めにおすすめの動画


www.youtube.com

 

最後まで残したコログ、地名

 最後まで残すようなコログはてっきりハイラル城みたいな見づらい密集している場所だと思っていたら、こんな僻地で情けないことこの上ない。寝ながらゲームしてたんか!?

 

 ポンドの小屋、という地名がラストでした。何があるかというと、雪玉でボーリングするミニゲームだけw 新パル19章か!

 

ちょっと…マップの達成率を埋めに…



【神ゲー】ゼルダの伝説 BotWをクリアした感想



 ありとあらゆる場面で神ゲーと評されている『ブレワイ』を、神ゲー愛好家である葡萄ちゃんがプレイしてみたよ!

 私、オープンワールドは殆ど遊んだことがありません。『マイクラ』の圧倒的自由度に圧倒されて、どこから手を付ければいいのか分からん状態になってからというもの、やはりゲームは指示があってこそだという結論に至ったのです。

 とは言っても、有名なゲームは片っ端から遊んでみるスタンスでもあるので、先入観は0にして手に取ってみた結果、なぜ一日は24時間なのかを心底恨むことになりました。

 いつもみたく、思ったことや良かったとこ、個人的に好きなとこや度し難い部分などを記事にしました。評価され尽くされたゲームの記事はいまいち筆が乗らないのですがね…。

 

戦闘システムが好き

 このゲームにハマった一番の理由かもしれません。武器や盾、弓はすべて消耗品であり、強い武器を手に入れてもそれ一辺倒にはならず、状況に応じて武器を切り替えていく必要があります。この節約術が私の愛するFEと非常に似通っているではありませんか。

 最序盤なんて攻撃力2の木の枝で応戦ですよ。そこから敵の武器を奪って、その攻撃力の高さに感動したり、宝箱から強力な武器を掘り当て、温存しまくった頃にはいつの間にか他より見劣りする数値であったり。そこを好きになるのか…と思うかもしれませんが、こういった武器のやりくりがとても楽しかったです。

 戦闘そのものも、簡単すぎず難しすぎずで良いバランスだと思いました。序盤~中盤の雑魚敵の火力の高さはしばしば問題点に挙げられますが、デスペナルティが皆無に等しい本作なら死ぬことも嫌ではなかったですね。むしろ防具や武器の強化が進んだ終盤は雑魚が本当にただの雑魚でしかなく、ライネルぐらいしか歯ごたえがある戦闘を味わえないのが残念です。

 

十分なストーリー

 本作において全くの未知数だったものがシナリオ。自由度自由度言うてますが、そんなんでどうストーリーを展開するんだ? と。

 これは「リンクが記憶喪失」という設定を設けることで、ストーリーとオープンワールドを上手く融合させています。街を訪れるごとに、英傑との記憶を少しずつ思い出していき、英傑の仇!とプレイヤーをラスボス打倒の意気にさせてくれます。

 シナリオ重視の作品ではないのでボリュームはそこそこですが、王道ながらも熱い展開で、内容に関して決して不満に思うことはないでしょう。

 

ゼルダ

    

 ゼルダシリーズを一切プレイしことがない筆者にとって、ゼルダと言えばスマブラ程度の知識しかありません。そんなスマブラゼルダの印象は「高貴な姫」「すげぇ力を持った才気溢れるカリスマ」だっただけに、今作のゼルダはあまりにも予想外でした。

 努力はしているものの、力に目覚めることができないゼルダと、有り余る才能で頭角を現すリンク。そんな彼を見てゼルダはコンプレックスを抱くようになります。妬みからリンクに当たり散らすゼルダなんて、姫ではなく等身大の普通の少女です。

 それでも次第にリンクと打ち解けていき、リンクも悩みを抱えていると知り親近感を抱いていく…といった具合で仲が進展していく様子はとても面白かった。まさかゼルダシリーズでこのような関係性が見れるとは思わなんだ。

 

 みんな大嫌いな雨。私も大嫌いです。どこへ行くのも自由、ほぼすべての崖によじ登れる圧倒的自由度が売りのブレワイですが、それは雨が降っていないときに限る話でした。<プロモーション詐欺や!

 探索が大幅に阻害されるストレスMAXの雨は頻度が割と高い上に、防ぐ装備がDLC含めて一切存在しないという。山岳地帯で雨になった場合は、待ちぼうけを喰らうしかないのは流石にあんまりです。DLCが出る前からおそらく不満は多かったと思うので、公式は敢えて無視したのでしょうね。確かに何でも便利になっても面白くないとは思いますが…。

 

ジャイロ操作の強制

 とある祠ではSwitchのジャイロ操作を要求してきます。えぇ、地獄でした。全然やってる通りに動いてくんないのなんのって。

 なんだろう、タッチペンを無理やり使わせるDSのゲームを彷彿させます。アクションが得意でもこれには手も足も出ない人もいるんじゃないかな?不得意だった私が悪いのかもしれないけど、別にブレワイでジャイロ操作したい!って人もいないだろうしなくても良かったんじゃないかなぁ。

イーガ団って何だったのか

 「ガノンに与したシーカー族」と序盤に説明がありますが、それ以上でもそれ以下でもありませんでした。ただリンクの冒険をお邪魔するだけの存在。アジトに乗り込んで団長と戦うイベントはありますが、大きくストーリーに絡んでもこない、ボスや手下もみな弱いなどいまいち存在意義が分からんでしたね。

 ネタポジションとして片づけるには、やってることが悪すぎるのも…。カカリコ村のとある家族はイーガ団に酷い目に遭わされています。イーガ団を抜けたドゥランは報復として妻を殺されてしまいます。娘のココナとプリコはまだ子供だというのに母親を亡くしているなんて…。

 妹のプリコは母親が「かくれんぼ」していると思っており、「まだかなー」と無邪気に遊んでいる様子が見るに耐えない。姉のココナは、母親が作ってくれた料理を真似て、母親に近づこうと努力するクエストが用意されていたり、雨の日は村の外れで母親を想って独り泣く様子が見られたりなどとても不憫。「雨は嫌いだったけど、涙を流してくれるから悪くないかもです」

 こんな重い過去を持つ人たちがいるのに、元凶であるイーガ団はふざけた集団というやるせなさ。ポケモンXYフレア団みたいな(向こうのボスはガチだけど)。コーガ様を裸吊りにしてナニを犬に喰わせてやりたいというのに、最後までそういった”報い”も用意されず。許すまじイーガ団。

幸せになってくれ…

 

ギャルゲー

 某イヤホンマンのごとく天才型無口系主人公のリンクは、当然のごとく複数の女の子を引き寄せます。その誰もが魅力的なヒロインであり、私みたいなギャルゲー好きには抜群でした、デュフフ。

 

 最初はリンクに良い印象を持っていなかったけど、次第に距離が縮まっていくリンク×ゼルダはやはり王道ですが…

 

 種族を超えた関係性であり、婿に贈るとされるゾーラの鎧をリンクに作る、日記帳に赤裸々な想いが綴られているなどかなり直接的な表現があるリンク×ミファーが僕は特に好きかなぁ。ミファーの護りによって死後もリンクと共に在り続ける、なんてすばらしいシチュエーションだ!

 

 

 最初は可愛いサブキャラだとしか思っていなかったパーヤ。リンクへの感情があるかどうかはユーザーの解釈任せかなぁと思っていたのに、バッチリ恋してました。ゼルダの近衛兵というリンクのポジションにモヤっていたミファーに対して、パーヤは初めから「リンク様やゼルダ姫の幸せが私の幸せ」と諦めているという報われなさ、そそるぜ。

ストーリー殆ど進めてないときに衝撃を受けた場面

 そんでサブキャラであるにもかかわらず、ゼルダやミファーと比べても遜色ないイベントも用意されているではありませんか。家宝(みたいなやつ)である宝珠を盗まれ怯えきったパーヤと一日中付きっ切りで過ごすという公式やったなというクエストです。

一日だけ、リンクはパーヤの護衛騎士だったのです…


まとめ


 アクションゲームの記事を書いてるつもりが最後の方はなんかCPオタクの叫びになっていましたが、一つ言いたいことは非の打ち所がない神ゲーだったということです。オープンワールドというジャンルを敬遠し続け、ゼルダシリーズを遊んだことがない私ですら100時間は余裕で楽しめたのだから間違いありません。

 とにかく神ゲーを遊びたい人、ゼルダシリーズが好きな人、Switchの有名タイトルを履修したい人、様々な人におすすめできる作品でした。あとギャルゲー要素が好きな人。

【神ゲー】ペルソナ4 ザ・ゴールデンをクリアした感想

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 買ってから一年以上は放置していたゲーム「ペルソナ4」をようやく始め、大体二週間でクリアしました。約束された神ゲーってのは始めるにあたって心構えが大変なのよ。Vitaを持っているので遊ぶのは当然リメイク版のゴールデン。

 記憶が新しいうちに、プレイしながら思ったことなどを文章化していこうと思います。気持ちは独り言、しかし人に読ませるような記事を目指して。

 

エンディング関連

 まず攻略サイトを見て驚いたことは「エンディングが8つある」という一文。ノベルゲームか!?

 その内容も「色違い」レベルの微々たる変化ではなく、多様な結末であるために、セーブデータを行ったり来たりして全エンド回収しようとする人も少なくないでしょう。特に感情に身を任せて生田目を殺す√足立の共犯者になる√は衝撃です。このことから番長は直情的な一面があるのかもしれないですね。

 トゥルーエンドでは「安易なゴールに惑わされず真実を見極める者」と褒められます。それもそのはずトゥルーエンドへの道のりはかなり複雑であり、初見で到達できた人なんているのか?とすら思います。というかノーマルエンドも見紛うことなき大団円なのでトゥルーエンドの存在にすら気づかない人もいるでしょう。

 何が言いたいかって、もう少しトゥルーエンドを分かりやすく用意してほしかったということです。トゥルーエンドは「101%を目指した人向けのご褒美的√」ではなく、ばっちり正規√を見据えた内容*1であるだけに尚更…。

 当然私は初見でノーマルエンドに突入。少し味気ないなと感じながらもクリアの余韻に浸っていたところに、トゥルーエンドの存在を知ったものだから、「まだやるのかよ…」と打ち上げのムードに水を差されたような気分でした。そんな心地でラスボスと戦いたくなんてなかったよ!

 「真実を見極める」というテーマなので、複数のエンディングから真エンドを見つけるというコンセプトは悪くないと思います。ただ、最高潮のまま最高エンドまで突っ走りたかった私は、トゥルーエンドの条件の難解さにモチベを挫かれました。攻略を見ながら進めましたが、そんなのじゃ当然やる気は削がれるわけで…。

 

マリーちゃんは…

 最序盤から登場したから、重要人物だろうと確信。しかし、1月まで全然本編に絡んでこない、それでいてコミュは存在するのでFES以降のエリザベスのような「力を司る者との交流」の役割を担っているものだと思いました。

 けれど、幾度もミスリードに引っ掛かりながらもついに真犯人をとっちめた矢先に、唐突に始まるマリーを中心とした物語に私はついていけず。もう事件終わったんだからエンディングでよくね?みたいな。

 この取ってつけたような外伝感はなんなんだ?と疑問に思うのも納得、マリー自体が「ゴールデン」で追加されたキャラだったのです。

 …いなくても特に困りはしないかなぁ笑 キャラの魅力でもエリザベスには及ばないし、虚ろの森での物語もマヨナカ事件と比べると面白くはなかった。ごめん!

 

より進化した日常

 3より完全に勝っている点ですね。自由時間にできることのボリュームが圧倒的であり、イベントもめっちゃ豊富。職場体験(だっけ?)や部活動で何日も食い潰したりなど、本編外での手抜きが目立つ3よりもイベント面で遥かに充実しています。周回ごとに違う選択肢をチューズすれば飽きも来ず、よくぞ力を入れてくれたと圧倒的感謝。

 

クリアしてこみ上げる安堵感

 クリア直後にあまり抱いてはいけない感情だと思うんですが、「変わらずペルソナ3が最高峰だ」と安心してしまいました。私がペルソナ4を中々始められなかった理由の一つに、「ペルソナ3の記憶が上書きされてしまうのではないか」「上位互換となってしまうのではないか」という不安があったことが挙げられます。ペルソナ4の高い評価は元々目に入っていたので、私にとっての永遠の神ゲーの思い出が薄れてしまう可能性を危惧していたのです。

 確かにシステムなど3より進化していますが、3のシナリオが纏う神々しさや主人公を始めとしたキャラクターの個性は唯一無二であり、それらが好きである気持ちはペルソナ4クリア後も全く変わることはありませんでした。むしろペルソナ4の大団円を見届けた後だと、よりペルソナ3の悲劇的な結末に味が出て、好きになれる気がします。

 ラストバトルの展開が3と似通っているのも個人的には嬉しかったですね。やはりあれがアトラスの考える最高の演出なんだと実感。

キャラ個別の感想

 主人公

 選択肢の候補がキタロー以上にコミカルなもので溢れてましたね笑 3Dでの感情表現も豊かで、浮気する際に躊躇ったり、標準的な胃袋であったり総じてキタローより人間性があるキャラ像でした。

 

 花村陽介

 プレイ当初から最も印象が変わった人物で、ペルソナ4の中では彼が一番好きなキャラです。コミュで番長のために切れるシーン大好き。

お調子者なんだけど、序盤から想い人が殺されるという特捜の中では一番辛い立場にいるギャップが良い。やるときにはやる、考えるときはちゃんと考える、生田目殺害を真っ先に思いつくなど黒い部分もちゃんと見せる、イベントでの爆笑ポイントにはいつも陽介がいるなどペルソナ4を代表するキャラと言えるでしょう。戦闘でも極めて頼りになる点も大きい。

 

 里中千枝

 脳筋、押しに弱い、しおらしい面もあるなど園崎魅音のようなキャラ。一周終えてみて、番長の正妻に一番ふさわしいキャラかなーと思いました。それにしても追撃「どーん!」が凶悪すぎて笑ってしまう。ほかのキャラが大体クリティカル止まりなのに、彼女だけ確殺という恐ろしさ。珍種なんかをぶっ飛ばせたときの快感は言葉にできないです。

 

 天城雪子

 物語が進むにつれて本性が見えてきて、「お、おぉ…」となりました笑 鬼嫁気質、殺人級の料理の腕前とこちらは姫路瑞希を彷彿とさせます。戦闘に参加するようになった直後は高い魔力で圧倒、中盤以降は全体回復で強力なサポーターにもなれたり、めちゃくちゃ活躍してくれます。戦闘面は2-2メンバーで大体何とかなるのよね…。

 

 巽完二

 彼の物語が始まったときは「え、こいつ仲間になるの…?」とガックシしたのを覚えています。我ながら酷い話だ。しかし本編やコミュを通して、悪いイメージは消え去りました。番長地雷屋と共に不憫な目に遭いまくる様子は実に愉快。

 

 久慈川りせ

 一言で言うと小悪魔系。裏表が一番ないキャラかもしれません。泣き顔や酔っ払い時の顔のインパクトが強く、顔芸役でもある。アイドルなのに…。

 前作のナビゲーターと比べて戦闘での活躍っぷりが凄い。ボス戦では最強の味方として非常に頼もしい存在となっております。ただカットインが用意されていないのは非常に残念。

 

 白鐘直斗

 いやー、探偵王子ほんと頼りになります。今まで手探り状態だったけど、彼女の加入で推理がグングン進んでいくのは心強い。解説役も担当しており、まさにブレイン担当と言ったところでしょう。

 女の子という設定にも、最初は単なる萌え要素の付属かと思いましたが、コミュで掘り下げられていくうちに、ちゃんと意味あるものなんだと考えを改めることになりましたね。

 一方で戦闘面では微妙。メギドラが効かなくなってくる頃には二軍行きが安定。

 

 クマ

 イロモノ枠かと思いきや、マスコット時の仕草が生意気にも可愛い。ダンジョンで着ぐるみを被せたままって人は大勢いるでしょう。元シャドウという設定なんて暗い結末しか想像できなかったけど、ちゃんとハッピーエンドを迎えられて良かった…。

 

 足立透

 やってくれたな、と言うしかないですね彼には笑 パズドラで彼がペルソナ使いということは既に知っていましたが、あまりにもヘタレなのでシャドウに乗っ取られたとかそういう類いだと信じていました。あの剽軽ぷりが全部演技だなんて考えたくねぇ。

 やってることは同情の余地がなくても嫌いになれないのは、足立によって殺された人間があまりユーザー側に近しくなかったり、堂島家には確かな信頼を寄せていたことが理由ですかね。警察は馬鹿ばっかりと言っても「馬鹿しかいない」とは言ってないですし、堂島家への悪口は一切言わないことも好感。

 

 イザナミ

 「一年間ガソスタの店員をし続けたラスボス」

 伊邪那美大神 「らっしゃーせー」

 「ラスボスが顔グラなしのモブ店員」

 

 …私がこいつを受け入れるのにはもうしばらく時間がかかりそうです。

 

まとめ

 前作のスタイリッシュでシリアスなストーリーにすっかり魅了されている筆者ですが、等身大の高校生が事件解決に向けて奔走する、今作の明るめな雰囲気もお気に入りです。田舎という舞台も、泥臭さを助長させてgood

 特に、「家族愛」について考えさせられるとは思っていなかったですね。こうしたテーマや完全なハッピーエンドであることからも、ペルソナシリーズを初めて遊ぶ人に向いた作品かもしれません。その場合、ペルソナ3を遊ぶには相応の覚悟が必要となりますが笑

*1:ペルソナ3から継承したラスボス戦の展開。力を司る者たちのセリフ。というかトゥルーエンドでないとラスボスと戦えない